オランダの取り組みは、多様就業型のワークシェアリングと分類される。実はひとつの企業内でのシェアではなく家庭内の共働きを促すものであり、社会全体で男女がシェアするという側面が強い。これは日本のワークシェアリングを求める背景とは一致しない。フランスでは、法律によって週当たり労働時間を短縮し、雇用ニーズを創り出し、その分の企業損失を政府が補填するという方法をとった。このフランスのケースは、雇用創出型ワー
オランダの取り組み... の続きを読む
第1は、新卒就職などの、はじめての仕事に就くときに生まれるリスクである。日本では、新卒者には恵まれた求人環境が整備されているが、それでもはじめての就職活動ではさまざまな試行錯誤や葛藤が生じる。悩んだ結果、非正規社員として就業する道を選ぶ人がいるが、そこには大きなキャリア・リスクが潜んでいる。総務省の「就業構造基本調査」(2008年)を確認すると、2002年10月から2007年9月までにはじめての仕
はじめての仕事に就くときにどの雇用形態を選ぶか... の続きを読む
課題は総合的な課題である。年をとってからの活力は急に出てくるものではない。若い頃からの積み重ねと準備が必要だ。健康管理、充電、学習、経験、友人づくりなど総合的なものである。年配者が働きやすい環境をつくるには企業だけでなく社会や政府の対応も大きな鍵を握っている。ここでは企業の人事課題のひとつを取りあげよう。それは得点法の人事評価の活用という事である。高齢者雇用の重要性が叫ばれるにも拘らず実態として高
得点法の人事評価... の続きを読む
ここでいう「自分の職」とは、たとえばメーカーであれば、単に業種や会社だけではなく、研究なのか、営業なのか、財務なのかといった、もう少し個別の分野に絞り込まれた、自分の時間と努力の投資先のことだ。もちろん、この決定を二八歳まで延ばした方がいい、というわけではない。早く決められるものなら、一年でも早く決める方が、吸収力のある若い時期を有効に使うことができるし、仕事で実績を上げるために使える時間が豊富だ
転職年齢三五歳限界説... の続きを読む
日本にあるすべての企業は、多かれ少なかれ年功序列的色合いを持っている(一部の金融・ITコンサル系が例外なだけだ)。もちろん企業によって温度差はあるが、彼が感じていた閉塞感は形を変えて再び姿をあらわすはずだ。彼ら“転職後悔組”に共通するのは、彼らが転職によって期待したものが、あくまでも「組織から与えられる役割」である点だ。言葉を換えるなら、「もっとマシな義務を与えてくれ」ということになる。動機の根源
義務と役割... の続きを読む
フロー型雇用の発展を支えるうえで重要な役割を果たすのが、有料職業紹介に関する法制である。日本では第二次大戦後今日に至るまで民間の機関が有料で職業紹介をすることは原則として禁じられている。職業紹介事業は公共の職業安定所をつうじて行われるのが基本であり、民間の機関は労働組合など特別な場合を除けば厳しく限定されてきた。それは戦前のような人身売買まがいの職業紹介を二度と発生させないための配慮にもとづいた戦
職業紹介の自由化... の続きを読む
もはや非正規雇用のことを、正規雇用の安定した雇用と昇給を保障するバッファーであるといえる人はいないだろう。法的規制が緩やかなために、日本の非正規雇用は、言葉の本来の意味を超えてダンピング目的で利用されることが一般的で、「フルタイムパート」「長期臨時」といった具合に社員の「身分」になってしまっている。低賃金化・細切れ化がすすむ非正規雇用は、いまや究極の商品化ともいえる「日雇い派遣」を生み出すようにな
低賃金化・細切れ化がすすむ非正規雇用... の続きを読む
二〇〇二年一一月、厚生労働省は、「男女間の賃金格差問題に関する研究会報告書」を公表し、男女間賃金格差は、「長期的には縮小傾向にあるものの国際的にみると格差は大きい」として、その原因及び改善の課題を指摘した。これがその後の男女雇用機会均等法見直しを促すことになったのだが、ここで検討されているのも、女性のなかではいまや少数派になってしまった正規労働者の男女間賃金格差である。政府には、非正規雇用であるこ
男女間の賃金格差問題に関する研究会報告書... の続きを読む
学生にとっては人生を左右する決定である。いったん自社の利益という意識は捨てて、一社会人、人生の先輩としてのアドバイスを心がけてほしい。もし自社以外の内定先がわかったなら、「あの会社のいいところはここ、うちの会社のいいところはここ」などと学生が知らない情報や判断に役立つ情報を与えてあげてほしい。学生本人は、いろいろな選択肢を考えているうちに論点が混乱してくるので、よく話を聞いて、迷っている点を整理し
本音のフィードバック... の続きを読む
カフェテリアプランとは、福利厚生をメニュー化し、従業員が持ち点の範囲内で希望するメニューを選択していく制度です。このカフェテリアプランを導入すれば、以下のようなメリットが期待できます。まず、福利厚生コストを固定化させることができます。総額管理が容易となり、費用対効果がとらえやすくなります。同時に従業員のニーズの多様化に対応できるので、納得感と公平感が得られます。また、メニューによっては自己負担を設
カフェテリアプランなら労使双方にメリットがある... の続きを読む
政策の転換を促すためにはきちんと議論をすることだ。伸縮的な労働市場は、雇用を不安定化させる側面を持っている。セーフティーネットを手厚くすることは、働く人々の税負担が重くなることを意味する。この二つを実現するためには、日本人全員が徹底的に議論してコンセンサスを築いていくしかない。「あいつは楽をしている」「こいつの労働条件は不当だ」など、相互の労働条件をけなし合っているだけでは、何も生まれない。政治家
国民の前向きな力を利用した政策をたてよう... の続きを読む
企業に雇用創出・維持を安易に依存できないことである。金融危機後の世界では企業の存在自体が非常に不安定化している。そのため、企業がいつまでも雇用を抱えているという前提の政策は難しい。正社員・終身雇用体制がどれだけ安定したものだとしても、企業の存在自体が不安定化すれば意味がないことは冷静に認識すべきだろう。そして、人口減少・高失業率社会などの課題に対して、政府主導の統一的な政策が見出せないことである。
働き方の多様化で統一しにくい雇用政策... の続きを読む