企業側の新たな動き

2012.01.08

二〇一〇年になって「早期化見直し」に明らかに変化の兆しが出てきたのである。就活改革の引き金を引く第一弾となる可能性が大きい。まずキャノン・マーケティング・ジャパン(キャノンMJ)がこの四月、「採用選考を夏休みに実施、面接では卒業論文、卒業研究を含め、大学で何を学んできたかも問いたい」と発表し、大学、産業界に波紋を投げかけた。「多くの大学が賛同してくださり、企業の採用担当者からの問い合わせも多かった」(キャノン・マーケティング人事本部採用課長)という。

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現に万を超すエントリーがあり、全国七ヵ所で行った企業説明会はどこも満席状態で、急きょWebを使ったテレビ会議方式のライブ説明会を行ったほどだった。そして、この一石が波紋を拡げた。今度は一一月になって、三井物産や三菱商事など大手商社四二社で組織する日本貿易会が日本経団連に「採用活動の早期化が学問の妨げにならないよう、二〇一三年から新卒採用の解禁を『四年生の夏以降』とするよう」呼びかけたのだ。この背景には帰国子女などグローバル人材確保のため、選考時期を遅らせたいという商社業界の事情もあったのだが、採用活動の早期化が企業側にとっても最近は「負の側面」が目立ち始めており、産業界で見直し機運が高まってきていたのである。